在宅医療のはなし

在宅医療とは

自宅で医療や介護を受けながら生活するための支援です。
いろいろな職種の人が協力して患者さんとご家族の方々が安心して自宅で生活できるように支えます。

医療・福祉・介護に関わる人たち

 

ソーシャルワーカー(社会福祉士)とは
生活をする上で困難な問題を抱えている人々に寄り添い、様々な機関と協力して問題解決に向けて支援を行ってくれます。
詳しくはこちらをご覧ください

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは
介護の知識を幅広くもち、介護サービスを利用する時の相談や在宅サービス事業者等との連絡・調整を行い、ケアプランを作成してくれます。

在宅医療の主な提供内容

呼称 提供内容
訪問診療
往診
医師が、定期的・計画的な訪問診療(多くは月に2~4回)により、在宅患者の病状管理を行います。
必要時には随時訪問する診療(往診)も行います。
訪問看護 看護師の定期的・計画的な訪問により患者の主に医療的な処置、ケアを行います。
訪問歯科診療 歯科医師が在宅患者を訪問し歯科診療を行います。
訪問歯科衛生指導 歯科衛生士が在宅患者を訪問し歯科衛生指導を行います。
単なる歯磨き指導に留まらず、食事摂取を継続していくための様々な助言・指導も行います。
訪問リハビリテーション 理学療法士作業療法士言語聴覚士が定期的・計画的に在宅患者を訪問し、必要なリハビリテーションを提供します。
単なる機能訓練に留まらず、在宅生活を維持し生活の質を向上することを重視します。
訪問薬剤指導 薬剤師が在宅患者を訪問し、処方されている薬剤についてその正しい服薬法等について指導助言します。
訪問栄養指導 栄養士が在宅患者を訪問し、療養上必要な栄養・食事について助言指導します。

在宅医療でできることの例

安楽な呼吸への支援

  • 在宅酸素療法
  • 在宅人工呼吸器
  • 喀痰吸引の支援
  • 呼吸療法(呼吸リハビリテーション)の実施 等

栄養摂取への支援

  • 経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻栄養 等)
  • 在宅中心静脈栄養
  • 栄養指導 等

排泄への支援

  • 膀胱留置カテーテルの管理
  • ストマケア
  • 排便トラブルへの対処 等

痛みの緩和への対応

  • 麻薬などの処方
  • 携帯型精密輸液ポンプ管理 等

身体機能の維持・向上のために

  • リハビリテーションの実施
  • 嚥下訓練
  • 福祉用具の選定 等

スキンケアへの対応

  • 床ずれ(褥瘡)予防
  • 床ずれ処置
  • 巻き爪等の対応 等

血糖の安定に向けて

  • 食事へのアドバイス
  • 内服処方
  • 自己血糖測定
  • インスリン自己注射 等

在宅介護の主な提供内容

居宅サービス一覧

呼称 提供内容
訪問介護 ホームヘルパーが居宅を訪問し、入浴、排せつ、食事などの身体介護や調理、洗濯などの生活援助を行います。
通院など目的とした、乗降介助(介護タクシー)も利用できます。
訪問入浴 介護職員と看護職員が家庭を訪問し、浴槽を提供しての入浴介護を行います。
通所サービス 通所介護施設等で、主に日中に提供されるサービスです。

■通所介護(デイサービス)
食事、入浴などの日常生活上の支援や、生活行為向上のための支援を行います。

■通所リハビリテーション(デイケア)
日常生活上の支援に加えて、生活行為向上のためのリハビリテーションを行います。

短期入所サービス 介護老人福祉施設(特養)や介護老人保健施設(老健)等に短期間入所して、日常生活上の支援や機能訓練などが受けられます。
老健では医師の医学的な管理の下でサービスを受けられます。

地域密着型サービス一覧

呼称 提供内容
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 日中・夜間を通じて訪問介護と訪問看護を一体的に、またはそれぞれが密接に連携しながら、定期巡回訪問と随時対応を行います。
小規模多機能型居宅介護 通いを中心に、利用者の選択に応じて訪問サービスや泊まりのサービスを組み合わせ、多機能なサービスが受けられます。
看護小規模多機能型居宅介護 利用者の状況に応じて、通い、訪問介護、訪問看護および宿泊を組み合わせた柔軟なサービスが受けられます。

在宅介護サービスに関することは、所轄の地域包括支援センターや在宅介護支援センターでも相談できます。
各センターの一覧等はこちらを参照ください

訪問診療の対象となる人

通院が難しい患者さん※であれば、年齢・病気や障害の種類に関係なく受けることができます。
また、医療保険が利用でき、誰でも、いつからでも開始できます。

※個々の患者さんが該当するかどうかは最終的には主治医の判断によります。

病気の種類や要介護度による基準等はありません。

訪問診療と往診の違い

訪問診療とは

あらかじめ立てた予定に従って、定期的に患者さんのご自宅等へ伺い診療することを言います。

往診とは

患者さんの求めに応じて、訪問診療とは別に予定外の訪問で診療することを言います。

「往診」は以前からありましたが、状態が落ち着いているときにも定期的に訪問する「訪問診療」が定着するようになってから、飛躍的に在宅医療は発展することになりました。
「訪問診療」を十分に行うことで、患者さんの状態の悪化を未然に防ぎ、落ち着いて在宅で療養する期間が長くなると言われています。

在宅での療養に関する相談は…

ふなぽーとでは「通院が難しい」「自宅で治療を受けたい」「退院後 のかかりつけ医がいない」など在宅での療養を希望しているけれどそ の準備の仕方や心構え等の相談をお受けし、場合によっては担当の先 生をお探ししたり、必要なサービスや担当者への橋渡しをしています。そしてご自身の困りごとをどこの誰にどうやって相談したら良いかわからないときはどうぞ【ふなぽーと】にご相談ください。心の中のモヤモヤした想いを解決するための一歩を踏み出すきっかけとなるように、お話を聴きながら一つ一つ丁寧に整理し、本人や家族等にとって何が最善なのかを念頭に置き、一緒に考えながら意思決定支援に努めています。

詳細は「ふなぽーとについて」のページをご覧ください。